ヒアルロン酸って何?

ヒアルロン酸って何?
  • 公開日:2026年6月12日
  • 最終更新日:2026年6月12日

ヒアルロン酸の名前の由来は
「ギリシャ語」から

ヒアルロン酸が発見されたのは1934年のこと。米国コロンビア大学のカール・マイヤー博士が、牛の眼球内にあるゼリー状の「硝子体(しょうしたい)」から発見した(※1)のが始まりです。そして、その後の研究で、私たちの皮膚や関節、目など体のあちこちに存在し、大切な役割を果たしてくれていることが分かりました。

ヒアルロン酸の名前の由来は「ギリシャ語」から

そんなヒアルロン酸の名前は、発見場所と成分に由来しています。ギリシャ語で硝子体を意味する「Hyaloid」(ヒアロイド)と、発見当時に多く含まれていると分かっていた成分である糖の一種「Uronic acid(ウロン酸)」を合わせて、「Hyaluronic acid(ヒアルロン酸)」と命名されました。

「Hyaloid」(ヒアロイド)+「Uronic acid(ウロン酸)」=「Hyaluronic acid(ヒアルロン酸)」

ヒアルロン酸は私たちの体の中の働き者

ヒアルロン酸の最大の特徴は、なんといってもその圧倒的な保水力です。わずか1gで、約6リットルもの水分を抱え込むことができる優れものなのです。

この驚異的な保水力を備えたヒアルロン酸は、体の中のさまざまなところに存在し、健康と若々しさを維持するために欠かせない重要な役割(※2)を担っています。そして、存在する場所によって、その働きは多種多様です。

例えば、目の硝子体にあるヒアルロン酸は、眼球の丸い形を維持し、光がまっすぐ届くための高い透明性を保っています。関節では、関節液のヒアルロン酸が骨と骨の摩擦を防ぐ「潤滑油」として機能し、関節の動きを良くしています。そして、体内のヒアルロン酸の約50%が集中する皮膚では、1gで約6リットルもの水分を保持する圧倒的な保水力で肌の潤いを保ち、ハリや弾力を維持するクッションのような役割を果たしています。

ヒアルロン酸は私たちの体の中の働き者

このように、ヒアルロン酸は単なる美容成分ではなく、私たちが快適な毎日を送るために全身で活躍している必要不可欠な物質なのです。まさに全身を支える心強い「働き者」といえる存在です。

コラーゲンとヒアルロン酸、
2つの違いって?

サプリメントや化粧品によく使われ、どちらも「お肌にいい」というイメージがあるコラーゲンとヒアルロン酸。でも、肌の中での役割は全く別物なんです。

肌の構造は、よくベッドに例えられます。この場合、コラーゲンは肌のハリや弾力を支えるしなやかな「マットレスのスプリング」にあたります。 タンパク質の一種で、立体的なネットのように組み合わさって、肌の土台を内側から支えています。一方、コラーゲンによるスプリングのすき間をたっぷりと満たし、保湿力を高めるのがヒアルロン酸です。圧倒的な保水力を持つヒアルロン酸がクッションのようにすき間を満たすことで、あふれるような潤いと弾力が生まれます。

どちらも肌のみずみずしさやハリを保つのに大切な成分ですが、コラーゲンが十分でしっかりした骨組みがあっても、ヒアルロン酸が不足するとコラーゲンのすき間を満たすことができず、水分が不足してしまいます。その結果、肌のハリや潤いが失われてしまうのです。

健康的なお肌
保水力が低下したお肌

そんな美肌の要であるヒアルロン酸は毎日摂取したいものですが、実は食事から摂るのはなかなか大変です。なぜかというと、ヒアルロン酸が豊富に含まれるのは鶏のトサカや魚の目玉(※3)など、毎日の食卓には少し取り入れにくいものばかりだからです。こうした食事だけでは補いきれない分は、サプリメントなども効率よく利用して、体の内外からたっぷりと潤いを保っていきましょう。

<参考文献>

(※1)
Meyer K et al., The Polysaccharide of the Vitreous Humor. Journal of Biological Chemistry, 1934, 107:629–34.

(※2)
Natalia C et al., Hyaluronic Acid and Skin: Its Role in Aging and Wound-Healing Processes. Gels, 2025, doi: 10.3390/gels11040281.
Vincenzo N et al., Oral Intake and Topical Application of Hyaluronic Acid Ameliorates Skin Aging Signs: Efficacy Results of a Placebo-Controlled In&Out Trial. Cosmetics, 2025, doi: 10.3390/cosmetics12020052.
S.N.A. Bukhari et al., Hyaluronic acid, a promising skin rejuvenating biomedicine: A review of recent updates and pre-clinical and clinical investigations on cosmetic and nutricosmetic effects. International Journal of Biological Macromolecules, 2018, 120:1682-1695

(※3)
M. A. Murado et al., Optimization of extraction and purification process of hyaluronic acid from fish eyeball. food and bioproducts processing, 2012, 90:491-498
L. O. Alcantara et al., Extraction and characterization of hyaluronic acid from the eyeball of Nile Tilapia (Oreochromis niloticus). International Journal of Biological Macromolecules, 2023, 226:172-183
M. M. Abdallah et al., Potential Ophthalmological Application of Extracts Obtained from Tuna Vitreous Humor Using Lactic Acid-Based Deep Eutectic Systems. Foods, 2022, doi: 10.3390/foods11030342.

松岡亮輔
この記事を監修してくれたのは…

キユーピー株式会社 研究開発本部
松岡亮輔

博士(農学)。1999年、キユーピー株式会社研究所入社。自社素材(酢酸菌、卵黄コリンなど)の機能性表示食品届出および用途拡大に向けた研究に従事。

ヒアルロン酸の分野では、ヒト試験をはじめ、学術業務などを担当。

中国・東南アジアのアカデミアと連携し、現地でのサラダ文化定着に向けた研究・啓発。サラダ・タマゴ・油脂の健康価値探索と啓発。

※監修の情報は、掲載時点のものです

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