キユーピーがヒアルロン酸の国内主要メーカーである理由とは?

キユーピーがヒアルロン酸の国内主要メーカーである理由とは?
  • 公開日:2026年6月12日
  • 最終更新日:2026年6月12日

キユーピーのヒアルロン酸研究の
歴史と強み

マヨネーズを製造するキユーピーが、実はヒアルロン酸の国内出荷量においてNo.1(※1)の主要メーカーであることをことをご存知でしょうか。

鶏冠(トサカ) 微生物発酵

キユーピーでつくられるヒアルロン酸には、マヨネーズの素材研究から生まれた「鶏冠抽出法」と「微生物発酵法」という2つの製造法があります。このように、卵(鶏)やお酢などマヨネーズの原料から派生して、キユーピーが長年の素材研究で培ってきた成果が生かされていることは、約40年にわたるキユーピーのヒアルロン酸研究における大きな強みとなっています。

年号別キューピーの活動

食品メーカーであるキユーピーが、どのような経緯でヒアルロン酸の研究に取り組み、現在の技術を築き上げてきたのか。その歩みをひも解いていきましょう。

はじまりは未利用資源の
鶏のトサカを活用するところから

キユーピーのヒアルロン酸製造は、活用方法がなく未利用資源であった“鶏のトサカ”に、新たな価値を見出したことから始まりました。

はじまりは未利用資源の鶏のトサカを活用するところから

マヨネーズの日本国内購買シェア1位(※2)のキユーピーでは、国内年間生産量の約1割にあたる卵を使用しています。そんな卵には生命の誕生に必要な成分がすべて含まれていることにキユーピーは着目。1982年に、マヨネーズの主原料である「卵」の成分を有効活用することを目的に「ファインケミカル事業」をスタートさせました。翌1983年には、卵の研究から派生する形で、同じ鶏由来の資源であるトサカから、高純度ヒアルロン酸を抽出する研究を開始し、これが約40年にわたるキユーピーのヒアルロン酸研究の原点となりました。

その後、1985年にはキユーピー独自の「鶏冠抽出法」が確立。この「鶏冠抽出法」で抽出できる高純度ヒアルロン酸は、医療用の目薬(点眼剤)や関節の治療薬の原料など、高い安全性が求められる医薬品分野で活用されています。こうした医薬品の厳しい基準をクリアしてきた製造・品質管理の技術をさらに生かし、内視鏡手術をサポートする医療機器の開発など、ヒアルロン酸を活用したより高度な医療ニーズに応える取り組みも進めています。

ヒアルロン酸製造の発展は
「マヨネーズ」づくりから

鶏冠抽出法に続き、キユーピーのヒアルロン酸製造をさらに大きく飛躍させたのが「微生物発酵法」です。キユーピーでは、マヨネーズの原料に欠かせない「お酢」の研究から培った発酵技術とノウハウを最大限に応用し、2004年にヒアルロン酸の「微生物発酵法」を確立。この革新的な製法によって、天候や資源の供給量に左右されることなく、良質なヒアルロン酸を大量に生産することが可能となりました。

この量産体制の確立は、ヒアルロン酸の活用の幅を劇的に広げる大きな転換点となりました。従来の「鶏冠抽出法」に加え、発酵法による安定供給が実現したことで、食品や化粧品など幅広い分野への採用が加速。現在では、微生物発酵法による高純度なヒアルロン酸を化粧品向け成分として提供しており、キユーピー自社のスキンケア商品をはじめ、国内外のさまざまな化粧品に採用されています。マヨネーズづくりで培われた発酵技術は、今や幅広い分野で多くの人々の潤いを支える技術となっているのです。

これら「鶏冠抽出法」と「微生物発酵法」の2つの製造法によって、現在、キユーピーはヒアルロン酸の国内出荷量でNo.1(※1)の主要メーカーとなりました。その長年の研究に裏打ちされた品質は、さまざまな分野で高く評価されています。

ヒアルロン酸製造の発展は「マヨネーズ」づくりから

ヒアルロン酸の
分子量コントロールと機能修飾

キユーピーのヒアルロン酸研究における最大の強みは、ヒアルロン酸の分子量(大きさ)を自在にコントロールする技術と、特定の機能を付け加える機能修飾の技術の両方を持っていることです。ヒアルロン酸は分子量によって肌や体への浸透性、働きが異なります。キユーピーでは、これらの高度な生産技術を駆使することで、浸透性を高めた「低分子タイプ」や、保湿力・肌なじみを高める「機能修飾タイプ」など、さまざまな種類の「高機能ヒアルロン酸」を開発。お客様のさまざまなニーズに合わせたヒアルロン酸を生産しています。

ヒアルロン酸の分子量コントロールと機能修飾

(※1)富士経済「H・Bフーズマーケティング便覧 2024 No.1」美容効果成分別 企業・ブランド別ランキング(2022年実績)

(※2)株式会社インテージSCI(全国消費者パネル調査)をキユーピーが集計(金額)

松岡亮輔
この記事を監修してくれたのは…

キユーピー株式会社 研究開発本部
松岡亮輔

博士(農学)。1999年、キユーピー株式会社研究所入社。自社素材(酢酸菌、卵黄コリンなど)の機能性表示食品届出および用途拡大に向けた研究に従事。

ヒアルロン酸の分野では、ヒト試験をはじめ、学術業務などを担当。

中国・東南アジアのアカデミアと連携し、現地でのサラダ文化定着に向けた研究・啓発。サラダ・タマゴ・油脂の健康価値探索と啓発。

※監修の情報は、掲載時点のものです

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